よろず短文置き場。
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2024.05.04Saturday
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T&B ・ 兎虎
2011.11.20Sunday
「なぁ、なんでお前は俺じゃなきゃ駄目なんだよ。俺以外だっていいだろ」
情事の後の気怠い空気を纏ったまま、そんな言葉を吐き出した虎徹に、バーナビーは眉を寄せた。枕に俯せになった表情は窺えないが、その声だけで分かる。何か、原因は分からない何かに不安になっているのだろう。
きっとその不安感は、虎徹が悪い訳でもバーナビーが悪い訳でもない。大切なものを失う恐怖を知っている以上、影のように纏わり付いてくるものなのだ。
バーナビーとて両親を失っているが、自分の喪失と虎徹の喪失は質が違うものなのだと思っている。バーナビーは失ったそのとき、幼かった自分を、非力な自分を憎んだ。しかし虎徹は、そのとき既に大人で能力だってあった。それでも何も出来なかった、無力な自分を知っているのだ。
だからこそ、いつまでたっても拭えない不安がある。それはもう仕方がないことなのだろう。そんなところも含めて彼を愛しているのだから、今バーナビーがするべきは、彼の不安を少しでも取り除くことだ。例え、それが一時凌ぎに過ぎないとしても。
「……そうですね。もし、あなた以外にもあなたがいて、……あなたが僕から離れたいと望むのなら、そのもう一人を選んでも良いです」
ぴくり、バーナビーの言葉に裸の背中が揺れる。だが、まだその顔は埋められたままで言葉も返ってこない。
そんな虎徹に小さく笑みを零しながら、艶やかな黒髪に触れる。
「でも、あなたはあなたしかいない。あなたの他にあなたはいない。だから、僕はあなたを選び続けますよ、虎徹さん」
そう告げると、投げ出されていたその腕がバーナビーへと伸ばされる。優しく搦め捕ると、ようやく枕から上げられた顔がバーナビーの胸元へと埋められた。
普段弱いところを見せない虎徹の唯一の甘えを、彼ごと抱き締めてバーナビーは笑った。
(じゃあお前はずっと俺のものだと涙を零したあなたと、当然ですと笑った僕)
+++++++
からのエビちゃん登場とか萌えるよねという完全なる自分得!
いない筈だったもう一人の自分なエビちゃんに動揺する虎徹さんとか自分得以外の何物でもないよ……!
たまに不安定になる虎徹さんとかも好きなのです。
情事の後の気怠い空気を纏ったまま、そんな言葉を吐き出した虎徹に、バーナビーは眉を寄せた。枕に俯せになった表情は窺えないが、その声だけで分かる。何か、原因は分からない何かに不安になっているのだろう。
きっとその不安感は、虎徹が悪い訳でもバーナビーが悪い訳でもない。大切なものを失う恐怖を知っている以上、影のように纏わり付いてくるものなのだ。
バーナビーとて両親を失っているが、自分の喪失と虎徹の喪失は質が違うものなのだと思っている。バーナビーは失ったそのとき、幼かった自分を、非力な自分を憎んだ。しかし虎徹は、そのとき既に大人で能力だってあった。それでも何も出来なかった、無力な自分を知っているのだ。
だからこそ、いつまでたっても拭えない不安がある。それはもう仕方がないことなのだろう。そんなところも含めて彼を愛しているのだから、今バーナビーがするべきは、彼の不安を少しでも取り除くことだ。例え、それが一時凌ぎに過ぎないとしても。
「……そうですね。もし、あなた以外にもあなたがいて、……あなたが僕から離れたいと望むのなら、そのもう一人を選んでも良いです」
ぴくり、バーナビーの言葉に裸の背中が揺れる。だが、まだその顔は埋められたままで言葉も返ってこない。
そんな虎徹に小さく笑みを零しながら、艶やかな黒髪に触れる。
「でも、あなたはあなたしかいない。あなたの他にあなたはいない。だから、僕はあなたを選び続けますよ、虎徹さん」
そう告げると、投げ出されていたその腕がバーナビーへと伸ばされる。優しく搦め捕ると、ようやく枕から上げられた顔がバーナビーの胸元へと埋められた。
普段弱いところを見せない虎徹の唯一の甘えを、彼ごと抱き締めてバーナビーは笑った。
(じゃあお前はずっと俺のものだと涙を零したあなたと、当然ですと笑った僕)
+++++++
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いない筈だったもう一人の自分なエビちゃんに動揺する虎徹さんとか自分得以外の何物でもないよ……!
たまに不安定になる虎徹さんとかも好きなのです。
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